【東南アジアで気を付けたい風土病】デング熱とは?

体調管理・防犯

新型コロナウイルスの拡大で海外旅行も大きなダメージを受けましたが、海外旅行ではそれ以外にも気を付けたい風土病や感染症があります。なかでもデング熱は熱帯~亜熱帯で広く報告されているため、旅行者も注意が必要です。

デング熱の症状・治療
デング熱の典型的な症状は、高熱関節痛・筋肉痛で、潜伏期間(多くは3~7日程度、)を経て発症し、発症から数日~1週間程度で回復します。回復段階で身体に発疹が現れることもあります。ただ、個人差があるため感染に気付かないケースもありえます。

他方、稀に悪化してデング出血熱を引き起こすと重篤化するリスクもあるので、旅行中や帰国後に高熱が出たら自己診断せずに医療機関で受診することが重要です。

デング熱には特別な治療法がなく、水分補給や解熱剤による対症療法で症状が治まるのを待つしかありません。

いったん回復すれば元気に過ごせるのですが、デング熱は2回目の感染時に(初回とは異なる血清型のデングウイルスであった場合)重症化しやすいので注意が必要です。

どうやって感染するの?
デングウイルスを持った蚊を媒介して感染します。ヒトからヒトへ直接感染することはありません。媒介するのは熱帯~熱帯地域に多いネッタイシマカという種類の蚊ですが、日本に多いハマダラカも媒介することがあります。

予防法は?
デング熱には特別な予防薬はなく、とにかく「刺されないのが一番」といわれます。
→ 蚊に刺されそうな場所では肌の露出しない
→ 虫除けを忘れない

東南アジアのビーチへ旅行していた時に、同行者がデング熱に罹ったことがありました。旅行途中から熱っぽかったのを「ホテルの冷房がきつくて風邪を引いたのだろう」とやり過ごしていたところ・・・突然、高熱を発してみるみるうちに起き上がれなくなってしまったのです。

慌ててクリニックへ行くと、ドクターからすぐに「デング熱だろう」との見立てがあり、検査をするとやはり陽性。その場で解熱剤や栄養剤を処方してもらうことができました。

発症から丸2日間はぐったりと寝たきり状態で、かろうじて清涼飲料水とおかゆを口にできる程度。「本当に治るんだろうか?」と不安に駆られましたが、時間とともに熱が下がって5日目には日常レベルまで回復(さすがに病み上がりでぼーっとしていましたが)。

結局、帰国フライトは延期となったものの無事に元気な姿で日本に戻ることができました。それまでの海外旅行ではほとんど医療機関のお世話になることなく過ごしていましたが、この時は「近くに頼れるクリニックがあってよかった」とつくづく実感しました。

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